
振り子というと、ひもにおもりぶらさげて、ゆーらゆーらする、アレです。
けん玉やヨーヨーは、ぶらんぶらんさせれば、振り子になります。
パソコンのマウスも、コードもってぶら下げれば、振り子になります。
(壊れるから、やらないほうがいいけど( ̄ー ̄;)
他にも、ショルダーバッグとか、靴ひもがだらーんとはずれてるスニーカーとか、ある程度の長さのある「ひも」に、「おもり」になるものがぶら下がってれば、なんでも、振り子になります。

この、少しもめずらしくない「振り子」というものを、あらためて考えると、案外、分かってないことが、あったりするんですね。そのことを、いま、理科の時間にならっているはず。
振り子のおもりが動く速さは、振り子によっていろいろです。
右のはじっこから、左のはじっこまでいって、また右のはじっこまでもどってくる動きが、妙にはやいものもあれば、ゆーーーっくりのものも、ある。
その速さ、スピードは、どうやって決まっているのか。
授業では、振り子の条件を変えながら、いくつかの実験をしたはず。
◎ひもの、長さをいろいろ変える。(長くしたり、短くしたり)
◎振り子の、ふれはばを、いろいろ変える。(大きくしたり、小さくしたり)
◎おもりの、重さを変える。(重くしたり、軽くしたり)
条件によって、振り子が一往復する時間が、どう変わるか。
これ、大人でも、ぱっと分からないひと、たぶん多いです。
直感的に、「重いほうがゆっくりじゃないか」とか、「ゆれはばを狭(せま)くして、こきざみにゆらしたほうが、早いんじゃないか」とか、考えちゃいそうですね。
教科書には、実験の方法と、結果が書いてあります。
ふりこの1往復する時間は、ふりこの長さによって変わる。ふりこの長さが長いときほど、1往復する時間がながくなる。
ふりこの1往復する時間は、おもりの長さやふれはばによっては、かわらない。
あれ、教科書は「振り子」じゃなくて、「ふりこ」ですね。「振る」っていう漢字、まだ習ってないのかな。まあいいや。
ひもの長さを変えた実験の動画がありました。
手作り感いっぱいの動画ですが、わかりやすいですね。そして、きれいな動きです。
こういう振り子の性質について発見したのは、ガリレオ・ガリレイという、ちょっとダジャレみたいな名前の人です。この人が、ピサの斜塔(しゃとう)という、かたむいた塔のなかで揺れているランプをみて、気づいたのでした。
参考動画、短いくて、わかりやすいのがありました。
ガリレオが発見したふりこの等時性
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005300756_00000さて、振り子の動きには、このように、決まりがあるということが、分かりました。
ふりこの1往復する時間は、ふりこの長さによって変わる。
この決まりは、誰がつくった、どんな振り子であっても、変わることはありません。
そばで見ている人が、いくら「早くうごけーーー!」と念じても、ひもの長さがかわらなければ、往復にかかる時間は、変わりません。
日本で実験しても、アメリカで実験しても、中国で実験しても、この振り子の実験をすれば、かならず同じ結果になるはずです。
こういう、物の動きなどの性質や法則は、物理学(ぶつりがく)という分野の研究対象となります。
物理学の研究は、人間を取り囲んでいる世界や、宇宙の、いろんな真実を、あきらかにしています。
教科書に、ちょっとだけ出てくる、フーコーさんという人は、地球の自転(じてん)と、振り子の揺れ方の関係を研究し、実験で明らかにしました。
地球は、北極と南極を軸にして、コマみたいに、毎日くるくる回っています。
地球から空をみると、こんなふうに、空の星が回っているように見えますが、これは地球の方が回っているのだというのは、もう習ったかな。まだかな。
で、その回っている地球の上で、振り子をゆらすのだから、振り子も地球に影響されて、回っていくはずだと、フーコーさんは考えて、実験したら、その通りになったのでした。
ちょっとこれは、長い動画。フーコーさんが振り子の実験をしたという、パリのパンテオンという建物のなかで、実験が再現されたそうで、その記録です。とんでもなくおおきな振り子が、ゆーーーっくり、動いていますね。名前は「フーコーの振り子」。そのまんまです。
この振り子、誰も触っていないし、風がふいているわけでもないのに、すこーしづつ、いちばん振りきったときに到達(とうたつ)する位置が、うごいていきます。
地球が回ってるせいで、回ってしまうものは、他にもあります。
たとえば、台風。
振り子から離れてしまいましたが、ものの動き、物理について考えると、いろんな世界につながっていくというお話でした。
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